北風ブログー744
2023/4/21更新
梅
4月も下旬になりました。桜の季節も終わり、新緑のまぶしい時候になりました。つつじが咲き始めておりますね。桜も咲くのが早かったですが、つつじの開花も早くなっており温暖化のせいですかね。
ところで、先日スマホの写真を整理していると梅の写真が出てきました。実は、3月初めに堺市にある荒山公園に梅を見にいきました。荒山公園は、「こうぜんこうえん」と読みます。荒山公園は、隣にある多治速比売(たじはやひめ)神社の敷地の一部を取得し、昭和57年に開設されました。公園面積約17万平方メートルの総合公園で、特に梅林が有名です。梅林は、総面積約2万7,000平方メートル、昭和59年から昭和60年にかけて整備され、現在、約50品種・約1,200本あるそうです。また、この他にも1月初旬には蝋梅(ロウバイ)、3月中旬には山茱萸(サンシュユ)、4月初旬には約700本の桜、8月中旬には坊主池の蓮と一年を通して、長い期間花を楽しむことができます。4月初めは桜もあでやかでした。花見をしている方もたくさんおられましたね。
話を戻します、スマホの写真です。写真1が代表的な梅です。荒山公園内は、白梅や紅梅、その間のピンク色の梅などなかなか壮大です。この梅の期間だけ警備員の方が出勤されて駐車場が有料となりますし、警備員の方が常駐されます。平生は、静かな散歩コースですがこの梅の期間は特に人出が多くて屋台やキッチンカーなども出てにぎやかでした。
これらの梅を見てまわっていると、1本変わった梅を見つけました。それが写真2です。ひとつの梅の木に、白い花と赤い花が同時に咲いているのです。接ぎ木をするとこのようなことになるのですが、どうも接ぎ木をしたような気配もありません。実は、1本の木に赤と白の花が咲くことを「源平咲き」と言います。平安時代の源平合戦のとき、源氏が白い旗を、平氏が赤い旗を用いていたことからこう呼ばれています。梅をはじめ、桃や椿、ツツジなどにも同じ現象が見られるそうです。桜のシーズンも過ぎましたが、桜の源平咲きはないようです。というのは、桜はもともと濃い赤い色の花がないため、赤、白の色の区別がつきにくいことも理由の一つと言われています。
でも、なぜ1本の木に赤い花と白い花が咲くのか。それは、白い花の木に赤い花が咲くようになったのではなく、赤い花の木に白い花が咲くようになったからです。つまり、梅の場合、「もともとは紅梅の木に白梅が咲く」という構図です。突然変異ですね。赤い色はアントシアンという色素から作られますが、赤くなるためには、多くの酵素を必要とするさまざまな過程を踏まなくてはなりません。この酵素が一つでもうまく働かなくなると、赤い色になれずに白い花のままとなってしまうのです。これは色素を作り出す遺伝子の突然変異です。
パッと華やかに咲く桜と違い、楚々とした梅の花は凛とした静けさが似合いますが、赤い梅と白い梅が1本の木に咲く源平咲きもいいものです。