北風ブログー753
2023/6/16更新
病気ー4
以前のブログで、堺の大浜公園に行ったことを書いたかと思います。堺港や堺の灯台について書いたかと思いますが、実はその時は、堺観光ではなく、その近くにある有名なラーメン屋さんに行くのが目的でした。その日は、とても混雑していましたが、運よくあまり待たずに家内と2人でカウンター席に座れました。そこは、担々麺が名物なので担々麺を家内と2つお願いしました。わたし、辛い物が好きなので、担々麺は少し辛めをお願いしました。それと、餃子も名物なので餃子とから揚げを注文して2人でシェアすることとしました。
真っ赤な色のだし汁に面が浮かんでいるいかにも辛くておいしそうな担々麺が運ばれてきました。5月でしたがクーラーがガンガンにきいている中、汗ばみながらラーメンを食べました。だしが特に美味しく、恥ずかしながらだしもすべて平らげました。家内は少し辛い物が苦手です。麺はほとんど食べたのですが、「だしはいらないからあげる」と私とラーメン鉢を交換し、家内のだしもすべて平らげました。満腹で満足でした。
そのあと、その周りを散策して17時ぐらいに自宅に戻りました。「あーあ、少しつかれた」とソファーに寝転んで、テレビを見ていると急にめまいがしてきました。私、いままで人生でめまいがしたことがなかったので、少し驚き、手足のまひが生じていないか確かめました。職業柄脳梗塞か脳出血を疑ったのです。でも、手足や顔面の麻痺もなく、神経系は正常でした。メニエル病(内耳の障害で急にマ枚が生じる病気。めまい、耳鳴り、難聴が特徴)かと思いましたたが、耳鳴りも難聴もありません。そこで様子を見るとともに血圧を測ることにいたしました。
驚くことにいつもは130mmHGぐらいの収縮期血圧が170mmHgと40mmHg以上も高くなっているのです。え、それはありえない、と何回も血圧を測定しましたが、同じような血圧でした。そこで、さらに安静を続けながら、その病態生理を考えました。
実は人生でそれまで一度だけ急に体調が悪くなり、しんどくなったことがあります。その時はめまいとまではいかなかったのですが、それはやはり激辛担々麺を食べた時でした。札幌の有名なラーメン屋で1~5の辛さのうち5を頼んだのです。その時は同じようにすべて平らげたのですが、それから数十分後にぐったりとしんどくなり立つことができなくなりベンチで家内と休憩したことがありました。
そこで、はたと「これはラーメンだしをたくさん飲んで生じた塩分過多と辛み成分のカプサイシンに対する血管反応だ」と思いつきました。もともとラーメンの汁には6グラム以上の塩分が含まれており、家内の分もラーメンだしを頂戴したので、12グラム以上摂取していたものと思われます。さらに、担々麺では辛みに塩辛さが負けてしまうため、塩をさらに加えるようです。とすると、一度に20グラムぐらいの塩分を摂取したのでしょう。それに加えて、これは想像なのですが、私自身が辛い物が好きだと言いながら、私の体は辛いものに対して強く血管収縮性に働いたのだろうと思います。カプサイシンは、血管を収縮させる作用があるためこの塩分摂取とカプサイシンのために血圧が急上昇して、いわゆる「高血圧性脳症」を起こしたものと思われます。
高血圧性脳症とは、急激な異常“高血圧”によって引き起こされる脳の障害を指します。高血圧性脳症を発症すると、脳へのダメージを反映して、頭痛、吐き気、嘔吐、意識障害、けいれんなどの中枢神経症状を呈するようになります。影響は脳に限らず、腎臓や循環器系にも及びます。その関連性から、高血圧性脳症では腎不全や胸痛、呼吸困難などが現れることもあります。この診断の下、塩分の排泄を図るため、十分の水分を摂取して、血管収縮に持ちこたえるために安静を続けました。つまり、1時間ぐらい眠りました。
そうするとずいぶんと楽になり、血圧も130mmHgとなりました。一歩間違うと脳出血となりますので、辛い担々麺は私にとっては禁忌となりました。